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契約社員・パートタイマー
有期の労働契約を結ぼうと思っているのですが、労働基準法には契約期間の制限はありますか?
現在正社員が10人いますが、新しくパートタイマー(短時間労働者)を2人雇うことにしました。当社の就業規則は正社員のみを対象としているため、パートタイマーには適用されません。パート用の就業規則の作成は必要ですか?
当社では正社員には当然有給休暇の制度がありますが、パート、アルバイトにはありません。このような取扱いでよろしいでしょうか?
当社は、業務請負をする会社と請負契約を結んでいますが、派遣会社からも派遣労働者を派遣してもらっています。仕事としてはほとんど変わらないのですが、請負と派遣とはどのように違うのでしょうか。
派遣社員をお願いする時は、契約期間はどのくらいまで認められているのでしょうか。また、事業の都合で契約を途中で解除することはできるのでしょうか。
これまで、契約を更新しながら採用してきたパートタイム労働者を、今回の契約を最後に、雇止めをしたいと思います。あらかじめ、どのような措置をとっておけばよいでしょうか?
有期の労働契約を結ぼうと思っているのですが、労働基準法には契約期間の制限はありますか?

労働基準法第14条では、専門的知識を有する者・満60歳以上労働契約(5年)の例外を除いて、3年を超えて労働契約を結んではならないとされています。なお、1年を超えて3年以内の労働契約を結んだ場合は、働き始めてから1年が経過していれば労働基準法第137条の規定により、当面の間はその使用者に申し出ることにより、いつでも退職できることとなっています。

現在正社員が10人いますが、新しくパートタイマー(短時間労働者)を2人雇うことにしました。当社の就業規則は正社員のみを対象としているため、パートタイマーには適用されません。パート用の就業規則の作成は必要ですか?

正社員について就業規則を作成している場合でも、一人でもパートタイマーを雇って、そのパートタイマーに対して正社員の就業規則を適用しないのであれば、「パートタイマー就業規則」を別に作成し届け出る必要があります。

当社では正社員には当然有給休暇の制度がありますが、パート、アルバイトにはありません。このような取扱いでよろしいでしょうか?

労働基準法上、パート、アルバイトも労働者であることから、正社員と同様に請求があれば年次有給休暇を与えなければなりません。ただし、週所定労働時間が30時間未満で、かつ、所定労働日数が週4日以下のパート、アルバイトについては、労働日数に応じて権利として発生する休暇日数が少なくなります。ちなみに、発生する休暇日数は半年継続勤務、8割以上の出勤を条件として一般労働者10日、週4日のパート、アルバイト7日となっています。

当社は、業務請負をする会社と請負契約を結んでいますが、派遣会社からも派遣労働者を派遣してもらっています。仕事としてはほとんど変わらないのですが、請負と派遣とはどのように違うのでしょうか。

近年、業務のアウトソーシング化が進展し、企業の中で労働者派遣や業務請負の割合が増加する傾向にあります。その反面、請負契約の体裁をとっているものの、実態は労働者派遣業務であるため、偽装請負として違法摘発される場合もあります。

貴社の場合、「仕事としてほとんど変わらない」とのことですが、契約の内容・業務の実態ではその違いがあり、チェックが必要です。行政上の判断区分として、「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(区分基準)に基づき、契約形式ではなく、実態に即して判断されます。

<請負とは>
@労働者の労働力を事業主自ら直接利用すること。すなわち、採用から指揮命令権及び労働時間管理等を請負会社が行うことです。

A請け負った業務を受託者の自己の業務として独立して処理すること。業務の処理に必要な資金調達・原材料・部品調達を自己の責任のもとに処理されていることです。この請負要件以外で労働者を配置する場合は、労働者派遣事業を行う事業主と見なされます。

<労働者派遣事業とは>
@派遣元事業者が自己の雇用する労働者を、A派遣先の指揮命令を受けて、Bこの派遣先のために労働に従事させることを内容としています。派遣先事業主が使用者として、労働安全衛生法、労働基準法等の一部について、必要な措置を講ずる責任を負います。

派遣社員をお願いする時は、契約期間はどのくらいまで認められているのでしょうか。また、事業の都合で契約を途中で解除することはできるのでしょうか。

派遣法により契約期間等がきめられており、
@派遣可能期間の制限が設けられていない業務、
A3年まで認められる業務と
B1年までの業務があります。
また、契約期間中の解除については指針が設けられています。

契約期間については、@専門的な知識、技術や経験を必要とする業務など26業務(ソフトウエアの開発、秘書の業務、ファイリングの業務など)については派遣可能期間の制限が設けられてなく、Aそれ以外の業務については原則最高3年間まで認められています。

Bまた、物の製造業務については、当分の間1年間とされています。なお、派遣できる業種は、港湾運送業、建設業務、警備業務など原則として禁止です。また、派遣先企業の事業状況や必要人員の変動などによりやむを得ず契約を途中で打ち切らざるを得ない場合について、指針では派遣先企業が最低限守らなければならないルールを定めています。

派遣先企業の都合により契約期間の途中で契約解除する場合は、相当の猶予期間をもって人材派遣会社に申し入れなければなりません。もし派遣先企業の関連会社などで派遣を受け入れられればそちらで就業場所を確保することが求められます。しかしどうしても解除しなければならない場合には30日前に人材派遣会社に予告をしなければなりません。

この予告を行わないときは派遣社員の30日分以上の賃金に相当する額の損害賠償をする必要があります。予告した日から計算して契約解除の日まで30日ないときは、30日前の日から予告した日までの日数分以上の賃金に相当する額を損害賠償しなければなりません。尚、人材派遣会社から請求があったときは、契約解除の理由を明らかにする必要があります。

これまで、契約を更新しながら採用してきたパートタイム労働者を、今回の契約を最後に、雇止めをしたいと思います。あらかじめ、どのような措置をとっておけばよいでしょうか?

更新を繰り返してきた労働契約を、ある時点で更新しない旨意思表示をして雇止めすることは解雇に該当するものとして、解雇予告または解雇予告手当等の問題が起こる場合があります。 

これについて判例では、 「本件各労働契約は、期間の満了毎に当然更新を重ねてあたかも期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態で存在していたものといわなければならず、本件各雇止めの意思表示は右のような契約を終了させる趣旨のもとにされたのであるから、実質において解雇の意思表示に当たり、本件各雇止めの判断に当たっては解雇に関する法理を類推すべきである」(最高裁第一小法廷 昭和45年(オ)第1175号 昭和49年7月22日判決)としています。 

また、この裁判例のように解雇と同様と判断されないようなケースでも、使用者の更新拒絶によって労働契約が突然終了することにより被るパートタイム労働者の不利益を緩和することが望まれます。パートタイム労働指針において、「事業主は、期間の定めのある労働契約の更新により1年を超えて引き続き短時間労働者を使用するに至った場合であって当該労働契約を更新しないときは、少なくとも30日前に更新しない旨を予告するように努めるものとする。」とされており、労働者保護の措置もとられています。