2006年 6月号
◇平成18年度労働行政の重点対策は、引き続き長時間労働やサービス残業に対して、長時間労働の解消と賃金不払残業の解消を図ることにある。
<「オー人事=人材派遣業大手のスタッフサービス」2年分の残業代支払う>
昨年6月社長記者会見で、同社グループの従業員3千4百人に過去2年分の
未払い残業代約53億6千5百万円を支払ったと述べる。
◇労働審判/1ヶ月で解決/解雇女性、職場に復帰/4月の制度開始後初
労働審判制度=解雇、賃金・退職金未払いなど労働者個人と事業者の争いを
迅速に解決を目的とした制度。裁判官と労働審判員(労働、使用者側の双方
から任命)の3人により委員会を構成し、解決(調停)を図る。
◇65歳定年制へ06年4月度義務化<改正高年齢者雇用安定法が成立>
- 2013年から65歳まで働ける環境整備を企業に義務づける
- いずれか選択@段階的に定年引き上げA再雇用制度の導入B定年の廃止
→施行06年4月/62歳、07年4月/63歳 〜 13年4月/65歳
◇厚生労働省は、地域別最低賃金を改定し、本年10月1日から効力が発生する。
・日給制=日給額÷1日労働時間数・月給制=月給額÷月間所定時間数
◇社会保険適用強化・拡大 ― 原則適用の動き活発
- 厚生労働省 02年度で強制加入の厚生年金に新規法人の2割近く未加入であることが調べでわかった。06年度から同省のホームページで社会保険加入企業名を公表。未加入事業所をあぶり出し、加入を促す狙い。
- 厚生労働省 社会保険加入資格のあるパート・アルバイトの調査。パート
の7割が加入漏れ。多くが「扶養扱い」。昨年11月実施し、9月頃判明。
加入資格―週の労働時間が正社員の4分の3以上、通常は30時間以上。
- 社会保険庁 昨年に入って受理した脱退届け約4万件再調査指示。年金保険料(労使折半)を逃れるために企業が「休業する」などと偽って厚生年金を違法に抜ける「偽装脱退」をなくすため。
|